BLOG-0088 CCP1/6特撮 ゴモラ

 

 CCP1/6特撮シリーズにゴモラが登場した時、体色が濃い茶色で表現されていた。手にブルドーザーを持つ、あの名場面の再現である。何故、赤茶色でなく濃い茶色なのか、その疑問の声はCCPへ多く寄せられ、続いて「薄赤茶色仕様」が発売されるに至った。メーカーは色調の採択に問題があったとせず、手の造形を変更して2.0Ver.とし、懲りずに「こげ茶色仕様」をラインナップに並列した。あくまでも、カスタマーのリクエストに応えて新色を追加したという格好だ。劇中の場面によっては濃い茶色に見えなくはないが、赤茶色であることは、それほど迷う事ではないと思う。

 造形に関しても強い違和感があり、特に顔が著しく細く、馬面なのには笑えるくらいだ。やはり、先にパイロットエース製の秀作ゴモラを見ており、CCPは妙なデフォルメをまたやらかしたと思い購入をスルーした。

 そう書きつつも所有している理由は、体色が自分のもつイメージに変更されたことと、前入金で購入の場合、「マルス133で焼け千切れた尻尾のオプションパーツ」が付属することだった。銀行に預けても殆ど金利が付かない時代、CCPの特典目当てに資金協力するメリットはある。但し、納期は当たり前のように遅れ、リスクがないとは言えない。

 CCP製ゴモラを手にして最初に感じたことは、表皮の違和感である。シボが多く恐竜の様で、リアルと言えばそうなのだが、実際にカスタマーが求めるリアリティーとは、着ぐるみ特有の安っぽいウレタンの質感だ。表皮を爬虫類のような質感に近づけることは、残念ながら誰も期待していない。

 角の塗装についての問題は、発売当時に当サイトで紹介している。塗装仕様が直前で変更されているのだ。1.0Ver.とも、2.0Ver.の彩色サンプルとも異なる、黄土色を強めに被せてきた。社長に質問してみると、「角の象牙質を出すために私の指示で塗装した」とのことだ。それにしても、ベタ塗り感が強くて頂けない。ましてや、自分の手元に届いた個体は、左右で色バランスが異なっていたため、CCPへ返却して修正を依頼した。2ヶ月経っても戻ってこなかったので、社長から電話してもらった。「ウチも忙しいので…」と仰ったが、新製品の生産より、発売済商品のカスタマーサービスの方が重要だと思う。そもそも、象牙の質感を出すには、このような単色では難しく、数色の塗装と手間が必要になろう。

 尻尾が交換できるのは良い。冗談半分に言うと、ディスプレイの時にスペースの奥行きが少なくて済むから有難い。それより、劇中のストーリーに基づき、パーツの差し替えで場面が変換できることが面白い。切断面は、ほぼピッタリと合う造形になっていて、やり様によっては遊べるだろう。しかし、生肉の部分については生々し過ぎる嫌いがある。

 さて、このゴモラ、もう少しリアル感が出せないか。社長の言葉を思い出した。「我が社ではベビーパウダーを使っている。パウダーは量を調整できるし、簡単に落とすこともできる。」そこで、やってみた。途中、1枚目の画像はたっぷりとパウダーを付けた状態、そこから刷毛で調整した状態が2枚目。真っ白なのが残念だが、悪くないと思う。そして、ウルトラマンBタイプと戦わせてみた。いかがだろうか。

 

Toy Data

CCP 1/6特撮シリーズ Vol.063 ゴモラ2.0Ver. (薄赤茶色仕様)発光ギミック付き

2016年4月発売 16,150円(税込17,440円)